公式スキル · 経営者の原則

ポール・グレアム流 スケールしない立ち上げ計画

製品のアイデアを最初のユーザーを集める計画にする。狭く始め、手で集め、手作業で回し、大きなローンチに頼らず、週ごとの成長を追う。ポール・グレアムのエッセイにもとづく。

Not affiliated with or endorsed by Paul Graham or their companies. About these principles: Paul Graham's ideas, explained.

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使う場面

AI に渡すもの

できあがるもの

ベクトルとして書いたアイデア、狭く始める層、手で集める相手の一覧、初期のユーザーの体験、自動化するタイミングつきの手作業、やめること、週ごとの指標1つ。

手順

  1. ベクトルを書く(原則10) 1つ目の成分:何を作るか。2つ目の成分:立ち上げのために何を手でやるか。2つ目が空っぽなら、そこで止めてはっきりそう書く。それがエッセイの警告のしるしである。
  2. 囲い込む火を選ぶ(原則6) 短期間で利用者がまとまって集まりそうないちばん狭い層、その人数、その人たちが「自分たちのための製品だ」と感じる理由を書く。ユーザーの事情が違うと示していない限り、いちばん多く払う層より、いちばん早く登録する層を選ぶ。
  3. 手で集める相手を挙げる(原則2) 名前のわかる場所や人(コミュニティ、イベント、過去の顧客、同業者)を10〜30挙げ、それぞれへの最初の一手を具体的に書く:訪問、電話、一緒に設定する時間。「リンクを送る」は「一緒に設定する」に置き換える。
  4. 初期のユーザーの体験を設計する(原則4と5) 新しいユーザーが創業者から受け取る、大企業にはできない対応を決める:一対一の導入支援、直通の連絡先、手書きのメモ、その日のうちの修正。だれがやり、ユーザー1人あたり何分かかるかを書く。
  5. 1人のユーザーのために作る(原則7) 企業向けなら、だれのニーズにぴったり合わせるかと、その人に代わって製品を使うことで何を学ぶかを書く。
  6. 手でやるものに印をつける(原則8) いま手でやる工程ごとに、ユーザー1人あたりの時間と、何人、または週何時間になったら自動化するかを書く。
  7. 大きな賭けを外す(原則9) 計画にある大きなローンチ、メディアへの売り込み、提携を挙げ、その時間で代わりに何をするかを書く。
  8. 週ごとの指標を決める(原則3) 数字を1つ(売上があれば売上、なければアクティブユーザー数)、いまの値、チームが達成できると思う週ごとの成長目標、毎週の振り返りを決める。

SKILL.md の全文

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name: paul-graham-style-unscalable-plan
description: 製品や事業のアイデアを、最初のユーザーを集める計画にする。ポール・グレアムのエッセイ Do Things that Don't Scale(2013年7月)の助言にもとづき、アイデアを「何を作るか」と「立ち上げのために手でやる、スケールしないこと」の組として書き、ユーザーを手で集め、短期間で利用者がまとまって集まる、あえて狭い市場から始め、初期のユーザーであることの体験を特別にし、1人のユーザーのためだけに作るように深く関わり、あとで自動化することを最初は手でやり、大きなローンチや大企業との提携に頼らず、週ごとの成長を追う。ローンチを控えているとき、製品はあるのにユーザーが少ないとき、ユーザーが勝手に来るのを待っているとき、大きなローンチや提携で成長を始めようとしているとき、最初の顧客をどう集めるか、スケールしないことは何をすればいいかを聞かれたときに使う。
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# ポール・グレアム流 スケールしない立ち上げ計画

これは、ポール・グレアムがエッセイ、主に「Do Things that Don't Scale」(2013年7月)と「Startup = Growth」(2012年9月)で公に語った原則である。ポール・グレアム本人やその会社とは関係がなく、推薦も承認も受けていない。このスキルは、ユーザーのローンチ計画をエッセイの助言に照らして見直し、最初のユーザーを集める具体的な計画にする。だれを、どう見つけ、何を手でやり、成長を週ごとにどう測るか。

## 基本ルール

- ポール・グレアムの言葉や意見として、出典にあるもの以外を書かない。
- ポール・グレアムになりきったり、口調をまねたり、本人の声で書いたりしない。ユーザーの資料を下の原則に照らして見直す。
- ユーザー自身の数字を使う。ユーザー数、成長率、転換率をつくらない。足りないところは「[要確認: …]」と書く。
- エッセイは急成長を目指すスタートアップに向けて書かれている。急成長を目指さない事業(制作スタジオ、地域の店)なら、どの原則が当てはまり、どれが当てはまらないかを書く。
- 手でやることは、ユーザーに対して正直に。何にお金を払っているのかを誤解させる提案はしない。人に連絡するときは、プライバシーと同意を守る。
- エッセイに出てくる会社の例(Stripe、Airbnb、Facebook など)はエッセイのもの。エッセイにないことをその会社について書かない。

## 原則

1. **スタートアップは、創業者が押し出して動き出す。** ひとりでに伸びる会社は少ない。エッセイはこの最初の押し出しを、昔の車のエンジンをかけた手回しのクランクにたとえている。出典:「Do Things that Don't Scale」、2013年7月、冒頭の節。
2. **ユーザーを手で集める。** 創業者が最初にやるスケールしないことでいちばん多いのは、ユーザーを待たずに手で集めること。エッセイには、リンクを送る代わりにその場で設定してあげる創業者が出てくる。初期のユーザーのうちだれがいちばん熱心かを見てもっとも有望な層を見つけ、似た人を探しに行く。出典:同じエッセイ、「Recruit」と「Fragile」の節。
3. **小さな数も複利で伸びる。成長は週ごとに測る。** 創業者は、数が小さく見えるので手で集めることを軽く見て、複利で伸びる成長を見くびる。エッセイは、進み具合を週ごとの成長率で測るよう勧めている。「Startup = Growth」は Y Combinator が成長を週単位で測る理由を説明し、「Compass」の節で、達成できそうな成長率を決めて毎週それを目指すよう勧めている。出典:同じエッセイ、「Recruit」の節、「Startup = Growth」、2012年9月。
4. **初期のユーザーを喜ばせる。** 初期のユーザーを満足させるために並外れた手を打つ。小さいからこそ、大企業にはできない水準で気を配れる。エッセイの例は、新しいユーザー一人ひとりに手書きのお礼状を送っていた会社。出典:同じエッセイ、「Delight」の節。
5. **製品だけでなく、体験を。** 立ち上げたばかりのスタートアップで並外れているべきなのは、ユーザーであるという体験であり、手厚さは初期の未完成な製品を補える。初期のユーザーと直接関わることは、製品をよくしていくフィードバックの循環の一部である。出典:同じエッセイ、「Experience」の節。
6. **囲い込んだ火から始める。** ときには、短期間で利用者がまとまって集まる、あえて狭い市場から始め、そのあとで広げるのが正しい。いちばん早く登録してくれる層と、いちばん多く払ってくれる層のどちらかを選ぶなら、たいていは前者がよいとエッセイは書いている。出典:同じエッセイ、「Fire」の節と注8。
7. **コンサルタントのように1人のユーザーのために作る。** 企業向けなら、1人のユーザーを選び、その人のためだけのものを作る。最初のユーザーが型になり、その型に合うものはほかの人にも合うことが多い。ただし、時間単位で報酬を受け取らない。ユーザーに代わって自分たちのソフトウェアを使うと、使う側の感覚がわかる。出典:同じエッセイ、「Consult」の節。
8. **自分たちがソフトウェアになり、手間のかかるところから自動化する。** ユーザーが少ないうちは、あとで自動化するつもりのことを手でやり、少しずつ自動化する。自分でやったので、何を作ればいいかがわかる。出典:同じエッセイ、「Manual」の節。
9. **大きなローンチにも、大企業との提携にも頼らない。** ローンチに必要なのは、最初の中心となるユーザーだけ。数か月後の調子は、その人たちをどれだけ満足させたかに大きく左右される。大企業との提携は、たいてい成長の始まりにはならない。出典:同じエッセイ、「Big」の節。
10. **アイデアはベクトル。** アイデアを組として考える。何を作るかと、立ち上げのために最初にやるスケールしないこと(たいていはユーザーを手で集め、並外れた体験を届けること)。手で集めるユーザーを見つける方法がないなどで2つ目が空っぽのアイデアは、少なくともその創業者にとっては、おそらくよくないアイデアである。出典:同じエッセイ、「Vector」の節と注12。

## 使う場面

- ローンチの前に、「出してみて様子を見る」を最初のユーザーを集める計画に置き換える。
- 製品は動くがユーザーが少なく、チームがユーザーの来るのを待っている。
- 1回の大きなローンチ、メディア掲載、大手の提携先に頼った計画。
- どの狭い層から始めるかを決める。
- 成熟した製品の成長施策には使わない(experiment-plan か positioning-statement を使う)。ユニットエコノミクスにも使わない(unit-economics-check を使う)。

## 用意するもの

- 何を作っているかを1文で、そしてだれのためか。
- いまのユーザーや顧客がいれば、その人たちと、一人ひとりがどうやって見つけてくれたか。
- いまのローンチ計画。
- 初期のユーザーになりそうな人がオンラインやオフラインのどこに集まっているかと、自分たちで直接会いに行けるか。
- 製品のうち、当面は手でやれる部分。
- 週ごとの数字があれば(登録数、アクティブユーザー数、売上)。

## 手順

1. **ベクトルを書く(原則10)。** 1つ目の成分:何を作るか。2つ目の成分:立ち上げのために何を手でやるか。2つ目が空っぽなら、そこで止めてはっきりそう書く。それがエッセイの警告のしるしである。
2. **囲い込む火を選ぶ(原則6)。** 短期間で利用者がまとまって集まりそうないちばん狭い層、その人数、その人たちが「自分たちのための製品だ」と感じる理由を書く。ユーザーの事情が違うと示していない限り、いちばん多く払う層より、いちばん早く登録する層を選ぶ。
3. **手で集める相手を挙げる(原則2)。** 名前のわかる場所や人(コミュニティ、イベント、過去の顧客、同業者)を10〜30挙げ、それぞれへの最初の一手を具体的に書く:訪問、電話、一緒に設定する時間。「リンクを送る」は「一緒に設定する」に置き換える。
4. **初期のユーザーの体験を設計する(原則4と5)。** 新しいユーザーが創業者から受け取る、大企業にはできない対応を決める:一対一の導入支援、直通の連絡先、手書きのメモ、その日のうちの修正。だれがやり、ユーザー1人あたり何分かかるかを書く。
5. **1人のユーザーのために作る(原則7)。** 企業向けなら、だれのニーズにぴったり合わせるかと、その人に代わって製品を使うことで何を学ぶかを書く。
6. **手でやるものに印をつける(原則8)。** いま手でやる工程ごとに、ユーザー1人あたりの時間と、何人、または週何時間になったら自動化するかを書く。
7. **大きな賭けを外す(原則9)。** 計画にある大きなローンチ、メディアへの売り込み、提携を挙げ、その時間で代わりに何をするかを書く。
8. **週ごとの指標を決める(原則3)。** 数字を1つ(売上があれば売上、なければアクティブユーザー数)、いまの値、チームが達成できると思う週ごとの成長目標、毎週の振り返りを決める。

## 出力の形式

```markdown
# スケールしない立ち上げ計画:[製品]
これは、ポール・グレアムが「Do Things that Don't Scale」(2013年7月)と「Startup = Growth」(2012年9月)で公に語った原則である。ポール・グレアム本人やその会社とは関係がなく、推薦も承認も受けていない。

## ベクトル
作るもの:[何を]。手でやること:[何を]。[2つ目が空っぽなら警告]

## 囲い込む火
[層]、約[n]人[または 要確認]。理由:[その人たちのものだと言える理由]。

## 手で集める
| 場所/相手 | 最初の一手 | チームのだれが | いつまでに |
|---|---|---|---|

## 初期のユーザーの体験
| 新しいユーザーが受け取るもの | だれがやるか | 1人あたりの時間 |
|---|---|---|

## 1人のユーザーのために作る
[だれか、何を合わせるか、何を学ぶか]

## いまは手で、あとで自動化
| 手でやる工程 | 1人あたりの時間 | 自動化するタイミング |
|---|---|---|

## やめる・あとに回す
[大きなローンチや提携と、代わりにやること]

## 週ごとの指標
[数字]、いま[x]、週ごとの目標[y]、振り返り[曜日]。

## 使った原則
[番号つきで、エッセイと節とともに]
```

## 例

**入力:** 「個人経営の美容室向けに、予約とリマインドのツールを作りました。使っているのは4店で、全部共同創業者の知り合いです。計画は、来月大手のプロダクト紹介サイトでローンチして、美容ディーラー(業務用品の卸)との提携を目指すこと。導入は登録フォームだけです。リマインドは自動で送られますが、店のメニューを設定するのに1時間かかり、ほとんどの店がそこでやめてしまいます。」

**出力(抜粋):**

```markdown
これは、ポール・グレアムが「Do Things that Don't Scale」(2013年7月)と「Startup = Growth」(2012年9月)で公に語った原則である。ポール・グレアム本人やその会社とは関係がなく、推薦も承認も受けていない。

## ベクトル
作るもの:個人経営の美容室向けの予約とリマインド。手でやること:店に出向いて、メニューとスタッフを自分たちで設定し、毎週様子を聞く。

## 囲い込む火
1つの街の1つの地区にある個人経営の美容室 [要確認: 店の数]。オーナー同士が知り合いで、知り合いの店でツールが動いているのを見られる。

## 手で集める
| 場所/相手 | 最初の一手 | チームのだれが | いつまでに |
|---|---|---|---|
| いまの4店のオーナーの知り合い | 4店のオーナーそれぞれに、2人ずつ紹介を頼む | 共同創業者 | 今週 |
| その地区の大通りにある美容室 | 平日の空いている午前に訪ね、了解をもらえたらその場で設定する | 創業者2人 | 2週間以内 |

## いまは手で、あとで自動化
| 手でやる工程 | 1人あたりの時間 | 自動化するタイミング |
|---|---|---|
| メニュー、料金、スタッフの入力 | 約1時間[入力より] | 設定が週[要確認: 時間]を超えたら |

## やめる・あとに回す
プロダクト紹介サイトでのローンチと、美容ディーラーとの提携。エッセイによれば、ローンチに必要なのは最初の中心となるユーザーだけで、大企業との提携はたいてい成長の始まりにならない。その1か月を、この地区に使う。

## 週ごとの指標
アクティブな店の数、いま4、週ごとの目標[チームが決める]、毎週月曜に振り返る。
```

## 送る前のチェック

- [ ] 出典を示す一文と、本人や会社と関係がないことを示す一文が出力にある。
- [ ] ベクトルに2つの成分があるか、2つ目が空っぽだとはっきり書いてある。
- [ ] 始める層が狭く、名前がついていて、その人たちのものだと言える理由がある。
- [ ] ユーザーを手で集める計画になっていて、名前のわかる場所や人と最初の一手がある。
- [ ] 手でやる工程のすべてに、自動化するタイミングがある。
- [ ] 大きなローンチや提携があれば、エッセイの理由とともに見直している。
- [ ] 週ごとの数字が1つあり、いまの値がある。つくった数字がない。

## よくある失敗

- 「スケールしないことをやれ」を、ずっと手作業でいてよいという意味に取る。エッセイは、手間のかかるところから少しずつ自動化するよう書いている。
- 大きく見えるからと広い市場を選び、利用者がまとまって集まる層を選ばない。
- 週ごとの成長ではなく、登録の累計を数える。
- エッセイの会社の話を、ユーザーの市場に合うか確かめずに打ち手として写す。

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出典

出典は英語のページです。

  1. Do Things that Don't Scale, Paul Graham, July 2013 (2026-11-04に確認)
  2. Startup = Growth, Paul Graham, September 2012 (2026-11-04に確認)